イスラエルを取り巻く国々−サウジアラビア、エジプト、ヨルダン、そしてペルシャ湾岸のクウェート、バーレーン、カタール、アラブ首長国連邦、オマーンなどアラブ諸国は、国王や大統領が実権を握る独裁国家です。またこれらの国々は軒並み親米国家であり、いずれの国にも米軍基地がおかれています(バーレーンに配置された航空母艦アメリカ第五艦隊は、湾岸地域におけるイランの武力行使を想定した抑止力としての役目を負っています)。イラン以外の中東の国々には、イスラエルに対する憎悪と政治的確執を抱きながらも、支配層が基本的にアメリカに従属する長期独裁体制がしかれている・・・これこそまさに、欧米を中心とする世界秩序を維持するためのアメリカの戦略です。Continue to read....
2013年12月23日
イランの核問題とは? その(2)アメリカの中東政策の崩壊
第二次世界大戦後、超大国となったアメリカの中東政策の目的は、大きく二つありました。ひとつは、中東の石油市場をコントロールすること。そしてもうひとつは、イスラエルとパレスチナの間にくすぶり続ける対立の火種を抑え続けること、つまり、火種が本格的に燃えあ上がり、第4次中東戦争とも言うべきアラブ対イスラエルの戦争に発展することのないように、アラブの支配層を味方につけておくことです。
イスラエルを取り巻く国々−サウジアラビア、エジプト、ヨルダン、そしてペルシャ湾岸のクウェート、バーレーン、カタール、アラブ首長国連邦、オマーンなどアラブ諸国は、国王や大統領が実権を握る独裁国家です。またこれらの国々は軒並み親米国家であり、いずれの国にも米軍基地がおかれています(バーレーンに配置された航空母艦アメリカ第五艦隊は、湾岸地域におけるイランの武力行使を想定した抑止力としての役目を負っています)。イラン以外の中東の国々には、イスラエルに対する憎悪と政治的確執を抱きながらも、支配層が基本的にアメリカに従属する長期独裁体制がしかれている・・・これこそまさに、欧米を中心とする世界秩序を維持するためのアメリカの戦略です。Continue to read....
イスラエルを取り巻く国々−サウジアラビア、エジプト、ヨルダン、そしてペルシャ湾岸のクウェート、バーレーン、カタール、アラブ首長国連邦、オマーンなどアラブ諸国は、国王や大統領が実権を握る独裁国家です。またこれらの国々は軒並み親米国家であり、いずれの国にも米軍基地がおかれています(バーレーンに配置された航空母艦アメリカ第五艦隊は、湾岸地域におけるイランの武力行使を想定した抑止力としての役目を負っています)。イラン以外の中東の国々には、イスラエルに対する憎悪と政治的確執を抱きながらも、支配層が基本的にアメリカに従属する長期独裁体制がしかれている・・・これこそまさに、欧米を中心とする世界秩序を維持するためのアメリカの戦略です。Continue to read....
2013年12月13日
イランの核問題とは? 〜アメリカ・イスラエルとの関係を読み取る〜
皆さんは、「スケープゴート」という言葉の意味をご存知でしょうか。
ヘブライ聖書に、古代ユダヤの儀式「スケープゴート」について記されています。贖罪の日に、人々の苦難や行った罪をヤギの頭に載せて悪魔のいる荒野に放すというものです。
スケープゴートとは、宗教的な意味合いから転じて、ある集団の不満や問題の責任を、直接責任のない特定の個人やグループに転嫁し、身代わり・犠牲にすることで、それらの問題の解消や収拾を図ろうとする場合に使われる表現です。
政治の場面においても、小集団や社会的に立場の弱い人々をスケープゴートとして排除・犠牲にすることで、大集団やより力のあるグループの都合を優先したり利益を押し通すための手法として使われることがあります。しかし、それでは根本的な問題が解決されることはなく、憐れなヤギが犠牲になるだけなのです。
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11月25日ジュネーブにて、イランと主要6カ国(国連安保理事国5カ国+ドイツ、いわゆるP5+1)で行われていた核協議が、暫定合意に達しました。国際社会が求めていた、イランが核開発に歯止めをかけることを条件に、各国がイランに対し課していた経済制裁を一部解除するというものです。
オバマ大統領を始めとする各国政府は、「歴史的な合意」として支持する姿勢を見せる一方、イスラエルのネタニヤフ首相は、「世界で最も危険な政治体制が、最も危険な兵器の獲得に向けて極めて重要な一歩を踏み出した」と語気を荒立て、イラン敵視をこれまで以上に強めています。Continue to read....